アジアン雑貨に使うラタンとは？　ラタンの特徴や種類について

ラタンとは

ラタンとは、ヤシ科の植物のことをいいます。東南アジアを中心に、熱帯雨林地域に生息する植物で、日本では「籐（トウ）」と呼ばれています。また、ラタンは一つの植物の名称ではなく、およそ200種類以上の植物を指す総称です。ツルのような植物のことを「ラタン」と呼び、表面はバラのようにトゲをまとっています。ラタンの繊維は植物の中で最も長く、最も強い素材といわれています。その長さはおよそ200mにもなり、隣り合った木に絡みついて長く成長していきます。

生命力がとても高い植物で木材よりもしなやかなため、編んで籠にしたり家具のフレームとして利用されたりします。アジアン雑貨として使用されるラタンは、5年ほど成長したものです。5年の成長を遂げたラタンは、長さも丁度よく、木材よりも丈夫です。熱帯雨林地域に生息する植物ですので、通気性も良く暑い季節でも快適に使用できる素材として人気があります。

ラタンの特徴

ラタンは木材と同じく天然素材ですから、家具や雑貨になった後も呼吸をしています。ラタンの内部には多くの導管があり、その中で呼吸を続けているのです。この呼吸のおかげで、夏に多い湿気を吸い取り、冬の乾燥しきった空気にうるおいを与えます。

生きた素材でもありますので、機械で製造されることがなく、職人が一つ一つ丁寧に編み上げて製品を生み出します。家具としての利用はもちろんのこと、部屋の環境も良くしてくれるので多くの地域で人気があります。

ラタンのお手入れ方法

ラタンのお手入れには特別な道具は必要ありません。ワックスやシンナーなども必要ありませんので、簡単にお手入れすることができます。普段のお手入れは、乾いた布などで優しく拭き、ホコリを掃除機などで吸い取るだけで大丈夫です。から拭きや掃除機でも取れないシミなどの汚れが付いたら、中性洗剤を薄めて軽く拭きとりましょう。

ラタンが好む場所

ラタンは熱帯雨林に生息していることから、乾燥と直射日光が苦手です。乾燥しない場所に置くのが良いですが、冬場などどうしても乾燥するときは、たまに水拭きでお手入れしましょう。霧吹きなどを吹きかけますと、素材自体が傷んでしまいます。

ささくれができたら

ささくれができたら、ハサミやカッターなどで取り除いてください。ラタンのささくれはトゲ状のため、服などをひっかけるとほつれてしまうことがあります。ささくれを見かけたら早めに取り除きましょう。ささくれがひどく、編まれたラタンがほどけてきたら、木工用ボンドで止めてテープで固定してください。

ラタンの種類

ラタンには多くの種類がありますが、ここではアジアン雑貨に使用されるものをご紹介します。ラタンによっては質感も違いますので、素材によってまったく違う味わいが生まれます。

セガの特徴

ラタンの一つである「セガ」は、丈夫でツヤもありますので、さまざまな家具で活躍しています。表面が独特のガラス質で、「象牙」に近いといわれています。触り心地はさらさらしており、通気性も良い素材です。日本では、「ラタンといえばセガ」といわれるほどポピュラーな素材で、多くのアジアン雑貨で使用されています。

トヒチの特徴

「トヒチ」はとても硬くて重い素材です。丈夫でしなやかなため、きれいな曲線を描くことができます。この性質を生かして、椅子などのフレームとして利用されることが多いです。しっかりした素材のため壊れにくく、長く利用する家具にオススメの素材です。

マナウの特徴

トヒチよりも硬い素材ですが、太さが均等で繊維が細かいですので、貴重な素材とされています。また、ガラス質なので見栄えも良く、ヨーロッパでは皮部分を外さずに家具として利用されています。

しかし近年ではその貴重さから少なくなっており、代わりに「バタン」と呼ばれる素材が使われるようになっています。

まとめ

ラタンはアジアン雑貨として多く利用されており、通気性や吸湿性から多くの国で親しまれています。ラタンとは、アジアの熱帯雨林地域に生息するツル状の植物の総称です。表面には無数のトゲが付いていますが、独特のツヤとツル状だからこそのしなやかさが、多くの家具に利用されています。お手入れもとても簡単ですので、木材よりも手間がなく、長く利用することができます。

アジアン雑貨を取り揃えている「Az　INTERNATIONAL（アズ インターナショナル）」でも、ラタンを使用した雑貨を多く取り揃えています。ラタン家具を一つ置いておくだけでもご自宅がアジアのリゾート空間になります。アジアン雑貨独特のインテリアを楽しみたい方は、ぜひ一度当店自慢の商品をご覧ください。